起立性障害の原因と対策は?予防法と日常生活でのポイントについても解説

普段、立ちくらみやふらつきを感じることはないでしょうか。それは、起立性障害の可能性があります。では、は起立性障害とはどのようなものなのでしょうか。本記事では、起立性障害の定義と原因、予防と対策、生活への影響や支えとなる手段について解説しています。起立性障害を抱える人やその周囲の方々にとって、役立つ内容となっています。

起立性障害の定義と原因

起立性障害(起立性調整障害)とは、立ち上がる際や立っている際、または立位での活動を行う際に、めまい・立ちくらみ・ふらつきなどの症状が現れる病態です。ほかにも、顔面が蒼白したり冷や汗が出たり、吐き気・動悸(どうき)・息切れ・頭痛のほか、耳鳴りや手足のしびれなどが伴う場合もあります。症状は個人差があり、軽度の場合は立ちくらみ程度で済むこともあれば、重度の場合は失神してしまう場合もあります。

起立性障害の主な原因は、自律神経の乱れです。自律神経の乱れは、交感神経と副交感神経の間のバランスが崩れることで生じます。また、遺伝的要素や環境要因も関与しているとされています。

起立性障害は、とくに10代の若者や女性に多く見られる傾向があり、日常生活に支障をきたす場合もあるため、早期発見と適切な対策が重要です。起立性障害の症状は、環境や体調によって日々変動し、ストレスや疲れが溜まると悪化する場合もあります。症状が出るタイミングや程度を把握し、適切な対処法を見つけることが重要です。

起立性障害の予防と対策

起立性障害の予防と対策として、水分補給や適度な運動が推奨されます。また、立ち上がる際は急激に立ち上がらず、ゆっくりと動作することで、血圧の変動を緩和できます。仕事や学業などの環境でストレスを抱えやすい場合は、状況を改善できないか試みましょう。

予防や対策に努めることで、起立性障害の発症や症状の悪化防止が期待できます。ただし、個人個人の体質や状況により効果は異なるため、自分に合った方法を見つけることが大切です。

起立性障害と日常生活

起立性障害になってしまった場合、生活に影響は出るのでしょうか。ここでは、生活への影響と、支援に関して、家庭でのサポートや同じ悩みを持つ人たちとの交流についてご紹介します。

生活への影響

起立性障害は、日常生活にさまざまな影響を与えます。まず、立ち上がる際や立っているときにめまいや立ちくらみが起こる場合もあるのです。その場合、危険な状況に陥る可能性もあるため、注意が必要です。また、学業や仕事で集中力が低下する場合もあり、パフォーマンスに悪影響を及ぼす場合があります。

加えて、症状が重い場合は外出が困難になる場合もあり、友人との交流や趣味の楽しみが制限されやすくなるため、孤立感やストレスが高まることも懸念されます。そのため、家族や友人とのコミュニケーションや、病気に対する理解が重要です。起立性障害は患者の日常生活にさまざまな影響を与えるため、適切な対策やサポートが求められるでしょう。

家庭でのサポート

家庭でのサポートは、起立性障害の患者にとって非常に重要です。まず、家族が病気について理解し、患者の状況や感情に寄り添うことが大切です。具体的なサポートとしては、症状が出やすい状況を避けるための生活環境の整備が考えられます。たとえば、立ちくらみを防ぐために、ベッドや椅子から立ち上がる際のサポートなどが役立ちます。

また、食事面でもサポートが重要です。塩分や水分の摂取を十分に行い、血圧を適切に保つことが大切です。家族が食事のメニューや栄養バランスに気を配ることで、患者の症状緩和につながるでしょう。心のケアも大切で、患者の不安やストレスを減らすために、話を聞いたり一緒にリラックスできる時間を過ごしたりすることが効果的です。家庭でのサポートが、患者のQOL(生活の質)向上に繋がります。

同じ悩みを持つ人たちとの交流

起立性障害の患者は、同じ病気を抱える人たちとの交流を通じて、心の支えや情報交換を行うことが有益です。SNSやインターネット上のコミュニティで、症状や治療法についての情報を共有し、励まし合えます。また、地域で開催される患者会に参加することで、リアルな交流を図ることが可能です。

同じ悩みを持つ仲間とのつながりは、患者の孤立感を減らし、自己理解や受容を促進します。また、他の患者の経験や知識を学ぶことで、自身の症状管理や生活改善のアイデアを得られます。患者同士の交流を通じて、互いに支え合いながら、前向きな生活を送ることが望ましいでしょう。

まとめ

起立性障害は、立ち上がるときや立っている間にめまいや立ちくらみが起こる病態で、自律神経の乱れが原因です。とくに若者や女性に多く、予防や対策として水分補給や適度な運動が大切です。自分に合った方法で対処し、前向きな生活を送りましょう。可能であれば、専門家への相談がおすすめです。

京都市下京区の「京都心理臨床研究所」では、臨床心理士が悩みを持つ方のカウンセリングを行っております。相談に来た方と寄り添い、ともに困難を乗り越えるために力を尽くします。「起立性障害が精神的な問題から由来しているのではないか」、「精神的な問題から、いつか起立性障害になってしまうのではないか」と危惧されている方は、ぜひ「京都心理臨床研究所」までお越しください。